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ピクトラン主宰簾田勝俊展「FantaisiePastoraleEurope」

月曜日, 8月 29th, 2011

8/29(月)~9/11(日)ピクトラン主宰簾田勝俊展「FantaisiePastoraleEurope」

自分は生涯、構造科学に関する材料開発者という自覚で生きてきたが、
以前はそんな仕事で滞在した西欧の文化、芸術、自然科学に自分が求めている
美の本質的なものを感じ、本来の仕事とは別に、毎年ヨーロッパに向かい、特別なテーマは持たずに、
一回5000kmも車で走り、ただただ美しいものを撮りたいという気持ちで撮ってきた。
最近、西欧音楽へ憧憬や志が強く、そのきっかけは私が高校生のときに来日したランパルが演奏した
ドップラーの「ハンガリー田園幻想曲「FantaisiePastoraleHongroise」の鮮烈さであった。
今回の写真展をどんな作品にしたいかと思い、新しい表現方法でつくり終えてみて、
自分が追い求めてきたテーマはこの「FantaisiePastoraleEurope」に違いないと思った。

略歴
1948年 長野県出身
早稲田大学卒業後、旭硝子(株)ピクトリコ事業立ち上げ、キヤノン(株)メディア設計部長を経て、
(株)ピクトランを設立、現在に至る

〒160-0023新宿区西新宿1-10-1
MY新宿第2ビルB1F
PHONE:03-5337-1091新宿
南口京王百貨店新宿駅西口ヨドバシカメラ西口本店マルチメディア館MY新宿第2ビルB1
ヨドバシフォトギャラリーインスタンス

企画
ピクトラン販売/ヨドバシカメラ
ピクトラン販売(株)コスモスインターナショナル
ピクトラン製造(株)ピクトラン
ギャラリーインスタンス

http://www.yodobashi.com/ec/support/news/1213373439033/index.html#Fantaisie
インクジェットプリント作品展
2011年8/29(月)~9/11(日)
11:00~20:00会期中無休
入場無料
(初日は13:00から最終日は16:00まで)

animal

日曜日, 8月 16th, 2009

人間のための地球だとか、人間が一番偉いと思いこんでいることに気が付いていない人が多いように思う。さだまさしの「キリマンジャロの雪」という歌が何と なく好きなだけで、今度の旅にケニヤを組み込んだ。今年は特に雨が少なく、アフリカになくてはならないアカシアがほとんど枯れている。来年はもうだめだと 思うような光景だ。運転手は「雨が降ればすぐに戻るよ」と言っていたが、我が家の大きな花水木が今年はつぼみを開くことなく枯れ果てた。私には雨が降って も、決して元に戻ることはないと思った。その前に来て見てよかったと思う。アンセボリ国立公園に入ってすぐに、広大な湖が干上がってできたと思われるまっ 平らな砂の平原を走り始めるた。突然われわれの日常では、全く見ないような光景、シマウマの死体が現れる。アフリカが温暖化で死に絶えていくような光景 だ。私は美しい光景をおさめに来たのに、何も撮れないと思っていたが、平原の彼方の蜃気楼の中に背の高い動物がたっているのに気がついた。キリンだ。本当 に美しいと思った。まっ平で周りには何も見えない砂の平原に一人ぼっちで歩いている。しばらく行くと何もないと思っていた平原に緑で縁どられた沼地があっ た。おそらくキリマンジャロの伏流水だろう。像やカバの大型動物や小鳥まで無数の動物が水辺で遊んでいる。ハイエナが実は本当にかわいらしい顔であること に気がついた。人間しかいない地球は想像できないほど殺伐としたもので、きっと美しくない世界に違いない。この美しさを伝えたい。

夏の情景

火曜日, 8月 11th, 2009

ギリシャはできたらアドリア海かイオニアの海で、海の見えるホテルで、おいしいものを食べ、早朝、誰もいないプライベートビーチでフルートを吹き、そして 昼間は泳いでゆっくりとしたいと思った。しかし写真を撮りながらの車の旅は、夕刻にそんな恰好なホテルに行き着くのは難しい。一日だけは、ギリシャ最南端 近のイオニア海に接するいいホテルを見つけた。しかし海の見える部屋は空いていなかった。夕刻といっても9時近く、泳ぎ終わった後、ひとりでフルートを吹 いているとビーチに現れた老婦人が軽く手を叩いて、会釈した。私も吹きながら軽く会釈を返した。老婦人は一人で沖まで泳ぎだした。朝食のとき、その老婦人 は一人でコーヒーを飲みながらまた会釈してくれた。亡くなる少し前にシチリアに旅した母を思い出した。その日はアドリア海の落日を見たいと思い、ギリシャ 西端の海岸を走ってみた。しかし砂浜ばかりで、翌々日の早朝にはギリシャを後にするのに、ここにとっまってはもったいないと思い、コリントまで走ることに した。落日に間に合う9時頃までにはつきたいと思い、走った。途中かなりの山岳地帯を走っている時、にわか雨が降り出した。夏の高い太陽が影を落とさない 状況では撮りにくいと思う私にも、オリーブの木にも恵みの雨だ。落日にはぎりぎり間に合った。この時間ではいいホテルに泊まるはもったいない、町中の安宿 に泊まった、日の出の古代コリントの遺跡(写真)の静けさは、昼間の観光客が大勢いる中では味わえない。